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カポホの近くにある家は2800坪の敷地の半分以上がマンゴ林だ。鬱蒼と茂ったマンゴ林内には太陽の光が届かない。地上付近は直径1メートル以上のマンゴの木の幹が数メートル間隔で百本以上立ち並んでいる。ところどころに雑草が生えている。その草の葉っぱにたくさんの小さなカエルがしがみついている。胴の太さは人間の手の指ぐらいだ。彼らは夜になると虫の鳴き声のような声で鳴き始める。メスを求めて鳴いているという説がある。それが本当だとすると、そのカエルは一年中鳴いているので、かなり精力絶倫のカエルのようだ。プエルトリコから輸入された植物とともにハワイに入り込んだとされている。
そのカエルの鳴き声がうるさくて夜よく眠れないという苦情が多くなり、数年前から対策が検討されていた。殺虫剤の散布は環境への影響が大きすぎるということで、初めから対策としてほとんど検討されなかった。最初に検討されたのはカフェインを溶かした水溶液の散布だった。実際に中国からカフェインを輸入して一部の地域で散布されたが、当局から許可を受けた者しか散布することができないという問題があり広範囲に散布されることはなかった。現在はかんきつ類から抽出した酸の水溶液を散布する方法が取られている。効果覿面のようだ。
コーキーというこのカエルは鳴き声がうるさいだけでなく、ハワイの生態系を変えてしまうほどの繁殖力があると恐れられている。絶滅の恐れがある虫を食べつくす恐れがあるし、その虫を餌にしている別の動物の絶滅の恐れもあるからだ。コーキーのふるさとのプエルトリコからはかわいいカエルを殺さないでという嘆願の声も寄せられたが、ハワイでは同情する声は少ないようだ。
一方でハワイでは絶滅しかけている土着の動物植物も多い。なかには蛾のようなものもいる。僕も大きな蛾をマウンテンビューの近くの家で見かけたことがあるが、ひょっとしてあれは絶滅しかけている蛾だったのではなかろうかと心配になる。うかつにそうしたものを殺すと罰金を払うか牢屋に入らなくてはならなくなる。日本では悪者扱いのカラスだが、ハワイ島には絶滅に瀕しているとして保護されているカラスもいる。
ハワイ島で暮らす場合は何が保護されているのか、事前に調べておく必要がありそうだ。