ハワイ島てんやわんの楽園生活

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★ハワイ島の裁判官になった弁護士

 ハワイ島の地裁の裁判官に就任した人の記事を新聞で読んだ。前任者が引退して欠員ができたので指名されたということだ。彼はハワイ島に住んでいるが、就任直前までホノルルで弁護士をしていたそうだ。裁判官になると、収入が減るそうだ。それでも本人は新しい仕事をするのが楽しみだと語っている。地裁判事の仕事はかなりきついようだ。弁護士として彼は1日16時間働いていたので、新しい仕事に耐えられるとも述べている。自分のことをブルーカラー労働者と考えているようだ。

 彼の年齢は66歳だ。普通なら引退していても不思議ではない年齢だ。彼の心残りは早朝5時半前にしているスカッシュの仲間と会えなくなることだそうだ。

 彼は弁護士をしているころにパートタイムで裁判官をした経験もあるので、多くの裁判官指名候補者の中から選ばれる際、優位に立っていたと言われている。弁護士がパートタイムで裁判官をするというのも面白い制度だ。

 裁判官がデモに参加したという記事を見かけたこともある。それが良い悪いは別にして、日本では考えられないことだ。日本では裁判官は政治活動をしてはならないことになっている。日本の裁判官は官舎と裁判所の間を行き来するだけの人生を送っているのではないだろうか。担当する事件が多いので、仕事以外に何もする時間がないような気がする。若い時に就任して以来隔絶された世界に住む彼らにもっともな判断を求める方が無理なことかもしれない。

 ハワイ島の新任裁判官の趣味は以前は古いトラックを修理して展覧会に出品することだったようだ。現在は自分の農園でトロピカルフルーツを栽培しているという。収穫したものは友達にもあげているようだ。仕事は忙しくても気分転換をする機会はあるようだ。仕事を家に持ち帰るようなことはしていないのだろう。

 ハワイでは囚人を収容する施設が狭すぎるという指摘を受けて、本土の民間刑務所にかなりの数の囚人の収容を委託している。囚人1人当たりの経費がハワイ州内より本土に委託する方が安上がりらしい。それでもハワイ州内に新たな刑務所を造る話は消滅しない。家族との面会などで問題があるからだ。ハワイ島に収容施設を造る話も浮上したこともあるが、住民らの反対でなかなか実現しないようだ。さすがにハワイにはまだ民間の刑務所はない。

 実は我が家のすぐそばではないが、近くに比較的軽い犯罪者や刑期終了期が近付いている囚人を収容する施設がある。ときどき囚人が逃亡することがある。逃亡してもすぐに捕まってしまう。そして逃亡罪でまた服役期間が延びてしまう。分かっていても逃亡せざを得ない気持ちになるのだろうか。その施設は逃げようと思えば逃げられる構造になっているようだ。逃げられるのだが、逃げなかったという事実を重要視しているようだ。囚人は試されているということだ。逃げられるのに逃げなかったので、社会に復帰してももう大丈夫ということになるのであろう。

 その刑務所から動物園のそばを経由してハイウエイ11号に延びるスタインバックハイウエイという道路がある。その大半は舗装はされているが、舗装面には穴がいっぱいできているガタガタ道だ。車もあまり通らないその道をたまに通ることがある。ある日その道をトラックで走っていると、大勢の男たちが舗装面の穴にアスファルトのようなものをスコップで入れていた。とてもプロの仕事とは思えなかった。人相もあまりよいとは思えなかった。こちらをじっと見ていたので、運転席から彼らに向かって手を振ると、何人かは白い歯を見せて、手を振り返した。彼らはその道の先の山の方にある施設に収容されていた人々かもしれなかった。刑務所に食料などを運搬するトラックなどがその道路を利用するので、修理していたのかもしれない。

 犯罪の捜査手法でも日本ではありえないことが、ハワイでは行われている。巧妙で大掛かりな横領事件の捜査などでは、会計事務所や法律事務所に捜査を依頼することがある。相当な報酬を払って押収した資料の調査分析をしてもらうのである。それが裁判所に証拠として提出されるのだ。やりすぎとも思えるが、合理的なやり方とも思える。

続く

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