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ハワイ島てんやわんの楽園生活

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ゲッコウは家を守ってくれるかわいいやつ

 ヤモリを始めてハワイで見かけたのは、カポホの家に滞在していたときだった。その家には電気が来ていなかった。夜は自動車のバッテリーで点灯する小さな薄暗い電球が主な照明だった。2階の寝室で寝ていると突然ガサゴソガサゴソかなり大きな音がした。

 その時その家にはまだベッドがなかった。そこで家の床下に放置してあった大きな板を苦労して引っ張り上げた。その下に細長い木製プランター3つを置いて、ベッド代わりにしていた。その上に寝袋や毛布を敷き布団の代用として置き、日本から持ち込んだ夏用羽毛掛け布団をかぶって寝ていた。

 音は壁際の床に置いたゴキブリほいほいの辺りから聞こえてくるようだった。懐中電灯で照らしてよく見ると、ゴキブリほいほいの中から長さが15センチぐらいのムカデが出てくるところだった。ねばねばトラップをものともせず、這い出してきた。すぐに箒でベランダに掃きだした。その上で箒で叩きのめして裏庭に掃き飛ばした。後で聞いたことだが、そのムカデには毒があるらしかった。

 ムカデ騒ぎが収まってから、寝室の壁を懐中電灯で照らしてみた。少年時代、山口県に住んでいた時以来見たことがなかったヤモリが壁をはっていた。小さくてもトカゲだ。ドキッとした。爬虫類を見かけると本能的にそれを排除しようとする気持ちが湧き上がる。

 噴射式の殺虫剤があったので、ヤモリに吹きかけた。初めは逃げていたが、吹きかけ続けるうちに動作が鈍くなった。やがて気を失ったのか、ポトッと床に落ちた。ぐったりしたヤモリを箒で掃き出し、裏庭に掃き飛ばした。初めて遭遇したヤモリに対する恐怖心からの行動だった。

 ヤモリは蚊や蛾などの害虫を食べてくれる。シロアリなどから家を守ってくれているのかもしれない。だから日本でもヤモリと呼ばれているのだろう。こちらではゲッコウと呼ばれている。ゲッコウはTシャツやタオルのデザインにもなっている。車にゲッコウをデザインしたステッカーを張っている人もいた。その事件以来、ゲッコウを痛めつけるようなことはしなくなった。

 ゲッコウはどこにでも卵を産む。しばらく利用していなかった小さな箪笥の中にも卵を産んでいた。柱や壁の陰に泥で指先ぐらいの大きさのツバメの巣のようなものを作っていることもある。ゲッコウにもずぼらな性格のものや几帳面な性格のものがいるのだろうか。

 カポホの家にもたくさんいたが、最近買ったマウンティンビュウの近くの家にもたくさんいる。卵もいくつも見かけた。警戒心が少ないようだ。人間からは危害を加えられることが少なかったのかもしれない。かわいいやつだとは思っても、突然現れると、やはりギクッとする。

 ハワイには蛇は生息していないようだ。しかし万一紛れ込むと絶滅しかけている鳥などに影響があると心配されている。グアム島が台風被害に遭った時は、グアム島の蛇流出防止対策が手薄になっているかもしれないということで、グアムから来る船や飛行機に対しハワイでは厳重な警戒態勢が取られた。

 グアム島にはもともと蛇がいなかったようだが、どこかからもぐりこんだ蛇が異常繁殖してしまったようだ。天敵がいない上、気候がよいからだと言われている。

 ハワイではときどきペットとして持ち込まれた蛇が見つかったとかで、大騒ぎになる。最近許可されていないペットを持っていると莫大な罰金を科せられる法律が出来た。自ら申し出ると、罰金を免除してもらえる措置も取られているので、時々違反動物が当局に持ち込まれたと言うニュースを見かける。

続く

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