ハワイ島てんやわんやの楽園生活

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★キャッチメント

 キャッチメントというのは、雨水を利用する水道代用システムとも呼ぶべきものだ。屋根に落ちる雨水を樋などを経由して、タンクに集め、常に一定量の水をポンプで圧力タンクに蓄えておき、台所や洗面所などで蛇口をひねると、フィルターを通過した水が直ちに出るようになっている。あたかも水道が来ているような気持ちになる。水代はただであるが、タンク、ポンプ、加圧タンク、フィルターなどを設置する必要がある。それらの維持費も必要だ。

 破壊したタンクは、前の所有者が設置したものだが、上にかけてあったカバーは一部裂けており、底にはヘドロのようなものが大量にたまっていた。藻のようなものも発生していた。トンボの幼虫であるヤゴなどもその中に生息していた。そのような状態ではフィルターを交換してもあっという間に真っ黒になった。とてもそのような水を飲む気にはなれない。しかし前の所有者はこの水でコーヒーを沸かし、ご飯を炊き、料理を作っていた。

 藻はガンゼキですくい出して簡単に除去できた。カバーも新しいものを買って交換した。底にたまったヘドロのようなものはすくい出そうとすると、舞い上がり、タンクの水が汚くなるだけだった。試行錯誤の結果、ホースで水と一緒に吸い出す方法が一番効果的であることが分かった。そこで竹ざおに透明なホースを粘着テープで固定し、へドロがたまった底に吸出し口を近付けると、面白いようにヘドロを吸い出すことができた。

 この方法の欠点は水不足の時はできないし、時間がかかる点である。雨が降ってタンクの水位が上がった時にしかできなかった。水圧だけでヘドロを吸い出すため、ホースの先端数センチのヘドロしか吸い出してくれないので、先端をこまめに移動させる必要がある。直径6メートル近いタンクの底を完全にきれいにすることはほとんど不可能に近かった。しかしその作業を続けると、タンクの水は確実にきれいになった。その証拠に初め1日で真っ黒になっていたフィルターがなかなか黒くならなくなった。

 タンクの底のヘドロは作業を止めると、すぐにたまり始めた。原因追求のため、はしごを使って樋の中をのぞいてみると、底に真っ黒なヘドロが分厚くたまっていた。これではいくらタンクの底のヘドロを取ってもだめなわけだ。早速樋の清掃をすることにした。ヨーグルトのプラスチック製空き容器の上半分を切り取ったもので、樋の中のヘドロをすくって取り出した。最後は樋の中に水をため、フレキシブルストローを折り曲げて、サイホンの原理を利用して、水とともにヘドロを流し出した。この作業は2階の屋根の樋についてはできない。危険だからである。2階の屋根の樋の端っこに、草が生えていたのが地上からも見えていた。1階の屋根にアルミの脚立を立てて、手を伸ばしその草を取り除くのが精一杯だった。

 さらに汎用ポンプを買い、取水パイプの近くのタンクの底に設置し、フィルターを通過したきれいな水をホースでタンクに戻す装置を作った。ポンプのスイッチを入れると、吸水口の周りの水を吸い込み、フィルターを通した水はタンクに戻る。だから水も減らない。しかし吸水口付近のヘドロは取ってくれるが、そのほかの場所のヘドロは取ってくれない。ポンプを移動させれば、ほかの場所のヘドロも取ってくれるが、電源コードとホースがつながっているので、それは結構面倒な作業になった。

 タンクの水位が決められた高さを超えると、自動的に水を排出するプラスチック製のパイプで作った道具があるが、これをタンクの縁に取り付けて置くと、タンクの中に水の流れができるので、ヘドロがたまりにくくなるということも考えられる。現在3つそのような道具をタンクに取り付けている。1つはタンクを買った際もらったもので、それをまねてそれより細いパイプで2つ自作した。

 そのほか竹炭を洗濯ネットに入れてタンクの中につるしてみたが、水量に比べ竹炭の量があまりにも少ない気がした。日本から持ち込める竹炭の量では限界があるような気がした。そこで竹の苗を買って敷地内に植えてみた。将来竹が大きくなったとしても、炭を作ることができるかどうか分からないが、やれるだけやってみようと思っている。

 キャッチメントを利用し続ける限り、水をきれいにする努力はいつまでも続ける必要がありそうだ。ハワイでも水道代の値上げは避けられないようなので、努力のし甲斐はありそうだ。

続く

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